限界オタク日記

結構色々なんでも書きます

続いて鴎ルートをクリアした感想

(初めに、このブログは結構なネタバレを含むためプレイしてからの閲覧をお勧めする)

 

蒼ルートをクリアした後、ずっぷりと感傷に浸り、ひたすら「あぁ、よかったなぁ」なんて感情を吐き出し続け、感情のボルテージが収まってきたところで次に気になっていたヒロインである「久島 鴎」のルートを目指すことにした。しろはは友人から最後のほうがいいと言われていたので、蒼ルートをクリアした私は必然的に鴎か紬のどちらか二択のルートを目指すことになる。そんな二択で私が選んだのはスーツケースに乗ってそれを後ろから押すという強烈な初登場をした鴎であった。しかし初登場が強烈であったからというだけで鴎を選んだわけではなく、もう一つ大きな理由がある。

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 その理由を語る前に、皆さんはこういったサマポケのようなヒロインが複数いて選択肢によってルートが変わるギャルゲあるいはエロゲをしたことがあるだろうか?私はそこまで数多くではないが嗜む程度にはやってきた。

 やったことがない人はすまないが少し私の自分語りに付き合っていただきたい、やったことがある、やっているという人は私の話に共感できるかもしれない。

 さて、話を戻すとなぜ私が鴎ルートに行くことを決意したのかということだ。その理由は鴎というヒロインのスーツケースに乗って一緒に海に落ちたシーン等、最初から親しみやすい描写が多く私はその中に前にルートを終えた蒼との共通点を見たのだ。

 そう、実は私は最初にルートを終えたヒロインにクソデカ感情を抱いてしまい、別のヒロインに進もうとするのをためらったり、次にルート開拓を行おうとしているヒロインに対して一番目のヒロインの面影を探したりすることがあるのだ。

 今回プレイしているサマポケの蒼に至っては、俺が蒼ルートを進まなければ姉妹そろって幸せになれる未来は限りなく遠くなるし、蒼の無茶が続く世界線となる。そういう考えもあって、正直もう一度蒼ルートに入ろうかだいぶ悩んだ。

 しかし新しいストーリーが読みたいのは紛れもない事実、ちらちらと蒼との思い出がちらつく中、私は心を鬼にして鴎ルートの突入を決めた。

 

 そうしてスタートを切った鴎ルート、どうやら私の感じた通り前半のパートは蒼の前半パートのような、思わず笑みを浮かべてしまうストーリーだった。

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 旗を掲げた彼女は10年前の約束を果たすと、この島に隠された鍵を探し、宝箱を開け、島の秘密を見つけると息巻いていた。

 宝探し、子供のころの夏休みのころはそういったものに憧れていた。でもいつかは自分が住んでいる場所、動ける範囲、金銭のことも考えるようになり次第に憧れは憧れでしかないことを理解していった。そうして大人になってきた私にゲームの中だけでも憧れていた体験をさせていただいたサマポケに感謝したい。

 

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 鴎に連れられて、宝のカギのありかを記したメモ帳を見つけた私たち、4つのカギはそれぞれ「おおわしがすむてんくうのしろに」「かいじんがしゅごするかいていに」「ばんけんがねむるめいふのいりぐちに」「ばじりすくがひしめくさばくに」隠されていることが分かった。このカギのありかを記した暗号をみると謎解きをしているようでとてもワクワクして、なんだか羽依里がなんだかんだ宝の中身が気になる気持ちも理解できた。

 ここからようやく羽依里への感情移入がスムーズにできるようになり、画面の向こうでプレイしている私ではなく、もう一人の「鷹原 羽依里」として物語が進められるようになった。

 鍵のありかはちょっとトンチをきかせたものから、子供らしい考えの隠し場所と様々で、頭を利かせて立ちまわったり、時には怪我をしてしまうような無茶もしたが、無事4つのカギを見つけることができた。隠し場所を捻ったとしても10年前に隠したモノが残っているというのは中々凄いなとこの時は感心したものだ。

 

 そして、ようやくカギを全て見つけ宝箱を開ける。その中身は島の秘密…ではなくその秘密が隠された地図だった。

 ここにきて焦らすか~と思いつつもまだまだ冒険が続くのかと思うとそれでもいい気がした。まだ夏休みは始まったばかりで冒険に出る時間はいくらでもあるのだから

 そう思ったのもつかの間、なんと鴎から島の秘密についてあっさり教えてもらえたのだ。鴎が言うには、どうやらこの島には海賊船が眠っているらしい。

 正直あまり信じれなかった。海賊船なんてものがあるのならニュースになっているだろうし、良一なんかから「実は昔この島には海賊船があってだな~」なんて得意げな顔で説明されていたかもしれない。

 しかし、鴎が嘘をついているとも考えにくいので正直半信半疑といったところだった。

 それを確かめるべくカギを集めている最中にケガした私の腕が治ってから地図のバッテン印まで行こう。そう手を差し伸べられた。ワクワクが止まらないまま治るまでの時間を過ごした。

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 その回復期間は、腕が不自由な私を気遣ってか家周りのことを手伝ってくれることとなった。鴎はなぜか鏡子さんが貸し出したメイド服を着ているのだが、まあ可愛いから細かいことはどうでもいいだろう。ナイス黒髪メイド!グッジョブ鏡子さん!

 

 そんな日々を過ごしている間に、風呂場でちょっとしたアクシデントがあったりもしたのだがそれもいい思い出だ。

 

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 出発前日、私は鴎と300円までのおやつを買いに来ていた。こういう細かいシーンや演出によってまるで本当に子供のころに戻り冒険をしに行くんだという気持ちになった。

 右手にたった三枚の小銭を握りしめ、なるべく商品の値段が安くなるようコンビニは避け、スーパーや駄菓子屋でカラフルなお菓子を眺めていたことが今のことのように思い出せる。「これは値段の割に量も多くてそこそこ美味い」だとか「こいつ量は少ないしチョイ高めだけどめっちゃ美味しいんだよなぁ」なんてお菓子コーナーで一人で唸っていたんだ。

 一緒に買いに来ていた友達はもう選び終わっていたり、まだ自分と同じく思考中だったり、「やっぱりこっちにしようかな」って籠に入れたお菓子を取り替えたりしていたんだ。

 そうやって満足いくまで悩み続けて選んだお菓子をビニール袋に入れてもらって、大事に抱えて家まで帰るんだ。そして今食べてしまいたい誘惑を振り切って眠りにつく、「はやくあしたにならないかなぁ」なんて呟いて

 本当に子供のころに戻ったような気がした。鴎といる時間は大変で苦労したけど、それ以上に楽しくて、明日が今日よりももっとワクワクするような出来事が待っているような気がして、代わり映えのない毎日を過ごしていた自分にとって、今過ごしている夏休みの一秒一瞬が何よりも代えがたい宝物になっていった。

 

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 夜になる。

 冒険の下調べも準備も終わらせた出発前夜、布団の中で眠気と闘いながら何気ない話を続ける。航海に旅立つ海賊が、冒険に旅立つ探検家が仲間との絆を確かめるように。

 遠足に行く前が一番楽しかった気がするなぁってクスリと笑いながら眠りについた。「明日が晴れますように」なんて祈りながら

 

 

 

 晴れた。蝉がやかましいほど自己主張をする炎天下の中、鴎と一緒に出発した。秘密の通路を抜け彼女にとっての思い出の道を踏みしめていく。

 

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 手はつながない距離、でも確かに横にいて、この先にあるはずの冒険を共有できる距離にいた。少し足が遅い鴎に合わせるように少し速度を落として歩く、鴎もそれを知っていると言わんばかりに歩くスピードは一定だ。

 カギを見つける大冒険で、冒険していない時で、楽しい時も苦労した時も一緒だった二人は今、確かな絆で結ばれていたように思う。

 「暑いな」「暑いねぇ~」なんてしてもいないような会話が自然と聞こえてくる。本日も私の妄想力は絶好調だ。

 

 そうして地図とにらめっこを繰り返し、線路に沿って歩き続けるループから脱却し、新しい道を見つけた。そこから先へ先へと進んでいく。

 この時、羽依里はなにか既視感のようなものを覚えた。「俺はここに来たことがある?」

 割と最初の方から言い続けてはいたこの違和感だが、もしかしたら羽依里が昔に来たことを忘れているのかもしれないし、もしくは夢の中できたとか、何かの話で聞かされていただけかもしれない。ちょっと引っかかっていた謎が少しずつ核心に迫ってきているような気がして、私は足早にストーリーを進めた。

 

 お目当ての洞窟を見つけたときはもう夜で、予想的中といったところかテントを張って野宿をすることになった。

 その夜、羽依里は知らないはずの記憶を見た。子供のころの鴎がみんなを引き連れてここに来たこと、そこでこうしてテントをはったこと、知らないはずなのにまるで体験してきたことかのように細かいエピソードまで覚えているのだ。

 ここでの私の考えは羽依里はやっぱり昔ここに来たことがあって、でも何らかの理由でそれを忘れているのではないか?という線が有力だった。

 そんな疑問を抱えたまま、お約束ともいえるラッキースケベを潜り抜け洞窟へと足を踏み入れる。ラッキースケベを拝みたいそこのあなたは自分で見に行ってくれ、なんなら今ここでこのブログを閉じてプレイしに行っていただきたい。

 

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 洞窟を進み、ちょっとした苦難を乗り越えて、ようやく印の場所まで辿り着く。その前にいつも元気にふるまっていた鴎から出てきたのは、そんな不安の感情だった。

 何も言えなかった。私はそこにいた当事者じゃないから、きっと覚えているなんて言葉では気休めにもならないだろう。

 しかし羽依里からでた「こんな冒険早々できるものじゃない」「俺だったら絶対忘れない」そんな言葉に鴎は救われたのではないかと思う。そう願いたい

 

 迷いはなくなり最後の一歩を踏み出す。子供のころに見た島の秘密、宝物がある光の向こうに。

 

 

 鴎が言っていた通りの入り江にでて、そこには確かに船があった。でも海賊船ではない、ただの古ぼけた船だった。子供のころの記憶なんてそんなもので当時はもっと大きく見えて海賊船のように見えたのだろう。今私が見た船は海賊船ではなかったが、きっと子供のころに見たのは間違いなく海賊船だったはずだ。

 長かったようで短かった冒険の終着点にたどり着き、「海賊船はなかったけど、冒険は本物だった」「とっておきの冒険だったよ」なんて笑いながら帰ろうと思った。

 でも、それは叶わなかった。船を見た鴎は震え、涙を流していた。

 そして鴎から「すべて思い出した」「スーツケースに本当の私がいる」という言葉の後に紡がれた「バイバイ」その言葉を聞いた時にはもう鴎はいなかった。消えてしまったのだ、夏の陽炎のように

 

 訳が分からなかった。夢だったとでもいうのだろうか、鴎が乗ったスーツケースを押したときの重たさも、逆に押してもらっていた時のバランスのとりづらさも、彼女にひかれてとっておきの冒険が始まったあの時も、木から落ちて助けてもらったあの感触も、何もかも全部全部、幻だったのだろうか。

 悪い思考を振り払うようにがむしゃらに鴎を探し続けた。ストーリーを一枚一枚進めていくたびにクリックする指が重くなっていった。

 そして結局鴎は夜になっても見つかることはなかった。

 

 羽依里は結局島の人に連れられて島へと戻った。

 

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 帰ってきてから、分からないことだらけのピースを埋めていく作業に取り掛かった。まずはスーツケースを見つけて本当の鴎に会うこと、悩むのはそれからでも遅くはないだろう。

 島でできた友人たちに協力を仰ぎ、鴎のスーツケースを見つけた。私も羽依里の想像のように鴎がマジックショーのごとくこのケースから出てきてくれればとどれほど思っただろうか、そんなことをしてはシナリオとしては台無しになるだろうがそれでもよかった。それほどまでにこの時の私は救いを求めていた。

 

 スーツケースを持ち帰り、家のなかで中身とご対面、緊張していた割に中身はあっけなく服とか下着、小物の類しか出てこなかった。でもそんな中で一つの本が目に留まった。題名は「ひげ猫団の冒険」もしやと思った。

 そんな馬鹿なと思いつつもストーリーを進めていけば見る見るうちに疑問や、胸の奥で引っかかっていた何かが取れていく、どうして来たこともないこの島に既視感があったのか、なぜ鴎の足が悪いことを知っていたのか、パズルのピースが一つ埋まればそこから繋がっていくように見る見るうちにパズルが完成していく。

 物語は核心に近づいていた。

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 残りの数少ないピースを埋めるため、鴎が言っていた「島の外れにある家がそのままだからそこを借りている」という言葉からその家にたどり着く。

 そうしてそこで鴎の母親に出会った。

 スーツケースを届けたお礼とでもいうのだろうか、彼女は鴎のことを教えてくれた。

 足が悪いこと、ほとんどをベッドの上で寝て暮らしてきたこと、今は外国の病院にいること、鴎の提案でこの物語を再現しようとしていたこと…etc

 こうして数多くあった伏線が回収され、全ての納得がいった。

 

 ここからは、羽依里の意地が始まる。鴎が皆を招待したがっていたとっておきの冒険を最後まで完成させることだ。カギも隠し場所も地図も洞窟も入り江もある。残りは海賊船だけだ。ならあの船を海賊船に仕立て上げればいい、鴎がそうしていたように

 やることは決まった。なら後は進むだけだ。そうやって誰かの夢の手助けを頑張れるこの鷹原 羽依里という男の子は間違いなく主人公なのだろう。羽依里の言葉で仲間が集まり、協力者が増え、鴎の夢が形どり色づいてくる。

 完成が見えてきていた。

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 一人残って作業をしていて迎えた、この夏何度目になるかわからない夜に、再び鴎と出会った。

 「や」

 そうやって片手を上げてなんでもない挨拶を交わすその姿に救われた。また会えたと

 それから会えなかった時間を埋めるように二人きりの時間を過ごした。

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 夜の海、船の上でそっと口づけを交わした。本当の体を持つ鴎は外国にいてここにはいないのだとしても、確かに心はここにいる。普通の恋人同士のようなキスはできなくとも、心と心で愛を確かめられた二人はこの瞬間間違いなく世界で一番幸せな二人だったのではないだろうか

 どちらから惹かれたとか、いつから好きになっていたのかは分からない。最初から惹かれあっていたのかもしれないしそうではないのかもしれない、でもそんなことはどうでもいい、今この時二人の中に愛があるという事実だけで私は救われた。

 

 永遠のように思えた時間は終わり、鴎が再び消えようとしている。

 「私は本当はここにいちゃいけない」「遠くに行くんだ」

 察しの悪い私でも鴎が何を言っているのかは理解できた。

 息が詰まる。こんな時もっと頭が悪ければ鴎の言葉をうまく理解できずに、笑っていられたのだろうか?今だけはIQが1にまで下がってしまえばいいのにとさえ思った。

 船から鴎の姿が消える。残されたスーツケースのカラカラという音がやけに響くようで酷い虚無感と喪失感に襲われた。「夢が叶ったんだよ」じゃないだろう。夢を叶えたらその次の夢を、それが終わったらまた新しい夢を探しに行こう。人間それくらいわがままに生きたって誰も文句言わないだろ! 届かないはずの画面の向こうに思わず叫んでしまうほどに感情が膨れ上がっていた。

 

 あまりにも辛かった。蒼の時と同じ、いやそれ以上かもしれない。こんなに悲しいのなら、こんなにも苦しいのならば「愛などいらぬ!」世紀末皇帝のような心からの叫びが漏れ出る。

 笑えて楽しかった前半パートを越えてのこれなのだ、キーボードにいくつかの雫が落ちても仕方のないことだろう。家の中だというのに雨が降ってきたのだろうか

 

 物語を進める。

 

 羽依里は海賊船を作り上げることをやめるか悩んでいた。元々鴎の夢を完成させるためにやってきていたのだ。そんな鴎から直接もう夢は叶ったなんて言われたらどうしたらいいのか分からないだろう。

 羽依里は鴎のために海賊船を作っていた。なら鴎は?誰のために頑張っていた?思い返す。

 「皆のために」

 そうだ、鴎はひげ猫団の冒険を読んでくれた、手紙を送ってくれた皆をとっておきの大冒険に招待するために頑張っていたのだ。それを思い出せた今、羽依里が迷うことはなかった。

 たくさんの手紙を書いた。読んでくれるか分からない、来てくれるか分からないが鴎のために実るか分からない努力をしている男の子が眩しく見えた。

 手紙を出し、シンボルになる旗を描いてもらって、島外から来てくれた名前も顔も知らない同志たちと旗を抱えながら走った。

 

 

 入り江には沢山の人たちがいた。子供のころ憧れた冒険を体験したくて、宝物になっていた記憶を思い出したくて。そんな人たちが集まっていた。

 

 さぁ、完成だ。羽依里は海賊船らしくでっかい旗を括り付けるためマストに上る

 

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 そこに鴎はいた。ひげ猫団のリーダーらしく堂々と座って。

 私はこの時泣きながら笑った。鴎の夢にこんだけ人が集まったんだ、そうやって夢が叶う瞬間を見られたんだって思うと嬉しくて泣かずにはいられなかった。

 

 彼女は言う「旅に出る」と、私は「そうか」と返したような気がするし「行こうか、キャプテン」そうも言ったような気がする。羽依里が何と言ったかは分からないけど私と同じだったら嬉しい。

 快晴、絶好の航海日和だ。海風ではためく旗の真ん前で彼女は叫んだ

 「ひげ猫団、しゅっぱーつ!」

 その顔は思いっきり笑っていた。

 

 エンディングが流れている間、今回のストーリーを思い返していた。思うことはただ一つ「楽しかった」

 楽しかったのだ。子供のころの夏休み神社の裏側だとか、行ったことのない森の奥などに探検に出かけて、そこに大きな宝物があると疑わずにいたあの頃に戻れたような気がして。途中の不穏パートはドキドキしたし、物語の後半は切なくて苦しくて悲しくて、泣きっぱなしだったがそれでも楽しかったといえるだろう。鴎、この夏に出会ってくれて本当にありがとう。心からの感謝を送りたい。

 

 

 

 

 そうしてエンディングが終わり、羽依里はもう一度鳥白島を訪れた。

 一年前と変わらない姿を残し続ける海賊船、その中に一通の手紙が置かれていた。

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 この瞬間、もう泣くまいと思っていた私の心は完全に崩された。この言葉の後にはこう続くのだ「愛をこめて」「久島 鴎」と

 私の顔がゆがむ、固く結んでいた口元は開きキーボードに突っ伏して声にならない声を上げながら泣いた。「いかん、雨がふってきたな」なんて言い訳が使えないくらいには

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 そうして七つの海を越えるいつかの未来に二人は出会うのだろう。また新しいとっておきの冒険を用意して

 

 

 サマポケ感動をありがとう!!!!!!!!!!